研究連携課では、これまでも丹沢山地をはじめとした神奈川県の水源林において、森林・生きもの・水や土砂の流出など自然環境に関する様々な調査研究を行い、科学的な情報を収集・蓄積しています。ここでは、神奈川県が現在行っている水源環境保全・再生施策の背景となる水源林の実態について解説します。
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研究連携課では、これまでも丹沢山地をはじめとした神奈川県の水源林において、森林・生きもの・水や土砂の流出など自然環境に関する様々な調査研究を行い、科学的な情報を収集・蓄積しています。ここでは、神奈川県が現在行っている水源環境保全・再生施策の背景となる水源林の実態について解説します。
神奈川県では、主に相模川、酒匂川の2つの水系を水源としており、その源流となる山地は、県内では、丹沢山地、小仏山地、箱根山地です。これらの山地は、大部分が森林であり、多くの人々が住む平野部における住宅地や農地等の人工的な土地利用とは大きく異なります。
※より詳しい内容はこちら→水源地域の山地と森林・自然環境の特徴
※場所ごとの詳細はこちら→小流域ごとの自然環境指標の帳票「流域カルテ」
現在は、外から見ると豊かな緑に覆われている水源林。過去100年間の変化をみると、関東大震災で多数発生した山地の崩壊は緑化が進み、戦後以降は人工林も広葉樹林も大きく育ち、かつては絶滅の危機にあったニホンジカの生息数は大きく増加しました。
※より詳細な内容はこちら→丹沢の土砂災害の履歴、丹沢の森林管理
・ 利用の変遷(いずれも丹沢大山総合調査学術報告書掲載)
※植生やニホンジカの変遷については、「丹沢の自然再生」木平勇吉ほか編(2012)日本林業調査会発行 などの参考書籍があります。
森林に降った雨は、いったん地中に浸透してから河川に流出します。森林からの水の流出には、降雨、地質など地下の状態、森林の状態の3つが関係します。森林の状態については、特に土壌の保全が重要です。
※より詳しい内容はこちら→
森林の水源かん養機能と森林管理(解説)
森林土壌は、長い年月をかけて森林の生きものの働きによってつくられます。この土壌は、森林の水源かん養機能や生物多様性機能における重要な役割を担っています。