森林に降った雨は、多くは森林(土壌も含む)を経由し、いったん地中に浸透してから河川に流出します。この流出の過程では、降雨、地質などの地下の状態、森林の状態の3つが関わっています。
このうち、人間が手を加え管理することができるのは”森林の状態”であり、水源かん養機能の観点から土壌の保全が重要です。
そこで、「森林の水源かん養機能と森林管理」をテーマとして、水源環境の保全・再生対策における森林のモニタリング調査の前提となっている既存の知見について、主な内容を解説します。
※ここでは、森林の水循環の仕組みを中心に、森林の管理や水源かん養機能の発揮と関わりの深いものを中心に解説しています。(森林の水循環は、森林生態系の物質循環という視点で捉えることもできますが、ここでは、主に水循環の視点から解説しています。)
図1 森林の水源かん養機能の仕組み
※各項目の説明は、図中の項目をクリック