研究連携課では、モニタリング調査等で得られた最新の科学的知見を水源環境保全・再生施策や各種関連事業の実施に反映させていくため、また、既往の科学的知見を施策や事業の推進に活用するために、関係職員や外部関係団体・関係者、関心のある一般県民の方等を対象として、研究連携課職員による研究成果報告会や外部講師による研修会を随時開催しています。
下表には、研究連携課の主催による水源林に関係する報告会や研修会の開催実績一覧を示しました。この他にも、各事業部門が主催する会議や研修に研究連携課職員も参加し、モニタリング調査の結果報告を行ったり技術検討等にも参画しています。
※研究連携課が主催する報告会や研修会では、森林・自然環境に関する専門性の高い内容を扱っています。より一般的に、自然を知りたい、親しみたい方向けには、別途、自然保護課の主催により自然保護に関する研修会や自然観察会を開催しています。
区分 | 開催日 | 内容 |
研究成果 報告 |
2018.3.19 (H29年度) |
自然環境保全センター研究成果報告会
(職員による研究成果報告) 1.県内で初めて発生したナラ枯れの被害状況 2.ブナ林再生の取組みと調査研究の概要 3.山岳地における大気・気象モニタリング 4.対照流域法による森林の水源かん養機能調査の概要 5.試験流域の水循環-水源地の水循環概要- 6.各水系の源流河川における水生生物群集の特性 →開催概要はこちら |
研修 | 2017.7.19 (H29年度) |
「シカの影響による下層植生衰退と土壌侵食・水源かん養機能の関係」
(職員による背景説明) 1.丹沢大山自然再生の取組み(土壌保全対策編) 2.堂平におけるシカと植生のあゆみ (外部講師による講演) 「東丹沢堂平における土壌侵食実態および土壌保全対策の効果について」 講師 東京農工大学名誉教授 石川芳治 氏 →開催チラシ |
研修 | 2017.3.9 (H28年度) |
「源流河川の付着藻類 -大型藻類の生育と河川環境特性-」
講師 藻類研究所分析センター センター長 福嶋 悟 氏 ・肉眼による藻類観察(自然環境保全センター自然観察園) ・講演(自然環境保全センターレクチャールーム) ・顕微鏡による藻類観察(自然環境保全センター研究棟1階実験室) →開催チラシ |
研修 | 2016.11.9 (H28年度) |
「丹沢の関東震災復旧工事と”近代砂防を確立した偉人”諸戸北郎博士」
(県西地域県政総合センター森林部森林土木課(森林土木技術研修会)と共催) 講演1「諸戸北郎博士と近代砂防技術、丹沢の震災復旧工事とのかかわり」 講師 筑波大学大学院 環境防災学講座 教授 西本晴男 氏 講演2「諸戸北郎博士の指導による東京都水源林の砂防工事」 講師 応用地質(株)砂防・防災事業部 阿部拓実 氏 ※筑波大学在籍時成果の講演 情報提供「諸戸北郎博士の足跡を訪ねて」 県西地域県政総合センター森林部 →開催チラシ |
研修 | 2016.10.27 (H28年度) |
「水源林研修会」
(県西地域県政総合センター森林部水源の森林推進課と合同開催) 1.現地見学 山北町中川(ヌタノ沢)ほか ※研究連携課職員による現地での解説 2.モニタリングの報告ほか (水源施策の評価方法、ヌタノ沢のモニタリング結果、林分スケールの植生回復状況、シカ管理の実施状況ほか各担当職員より説明) |
研修 | 2016.2.23 (H27年度) |
「ニホンジカによる植生衰退と流域の物質循環・森林生態系機能への影響」
講師 首都大学東京 都市環境学部 特任助教 福島慶太郎 氏 |
研究成果 報告 |
2015.2.27 2015.3.16 (H26年度) |
自然環境保全センター研究成果報告会「水源林再生の最前線」
(職員による研究成果報告、 同一内容で2回開催) 1.水源林の再生とは 2.水源林整備の意義と整備の効果 3.水源林整備と水や土の流出の関係 4.水源林整備における生態系効果把握調査 5.講評(東京大学農学生命科学研究科 教授 鈴木雅一 氏) ※1回目2/27のみ →開催報告はこちら |
研修 | 2013.8.21 (H25年度) |
「森林と河川底生動物のかかわり」
講師 東京大学大学院農学生命科学研究科 助教 加賀谷隆 氏 |
研修 | 2011.2.25 (H22年度) |
「森林流域の水・土砂流出の長期モニタリングからわかること」
講師 筑波大学大学院生命環境科学研究科 准教授 堀田紀文 氏 |
研修 | 2009.3.12 (H20年度) |
自然環境保全センター公開講座「渓流環境モニタリングと情報整備」
(外部講師による講演) 「生態系評価と再生の考え方」 講師 北海道大学大学院農学研究院 教授 中村太士 氏 (職員による報告) 「丹沢再生のための情報整備」 |
事業報告 | 2009.1.9 (H20年度) |
自然環境保全センター特定課題事業報告会
「森林における水源かん養機能の評価」研究の動向と丹沢山地の取り組み 第1部 水源かん養機能評価の研究動向について 講演「森林の荒廃と水源かん養機能評価について~流域スケールの水流出と土壌流亡をとらえる」 講師 東京農工大学 農学府国際環境農学専攻 講師 五味高志 氏 第2部 丹沢山地における取り組みについて 報告1.研究プロジェクトの概要(職員による報告) 報告2.ブナ林の土壌保全機能の評価について 報告者 東京農工大学 共生科学技術研究院 教授 石川芳治 氏 報告3.対照流域法等による水環境モニタリングについて(職員による報告) 報告4.モデルによる流域レベルの機能評価の試み 報告者 株式会社地圏環境テクノロジー 技術開発部 森 康二 氏 講評 丹沢大山自然再生委員会委員長/水源環境保全・再生かながわ県民会議委員 木平勇吉 氏 |
研修 | 2006.12.6 (H18年度) |
「水環境モニタリングの調査設計・市民参加による取り組み事例について」
講師 東京大学大学院農学生命科学研究科付属演習林 愛知演習林 講師 蔵治光一郎 氏 |
研修 | 2006.9.11 (H18年度) |
「丹沢の水と土の現状と水環境のモニタリングについて」
講師 東京大学大学院 農学生命科学研究科 教授 鈴木雅一 氏 |